対面キッチンは大きく分けて5種類! ~それぞれのメリット&デメリットをご紹介~
対面キッチンと一言に言っても、その種類は大きく分けて5種類あります。
今回はそれぞれの特徴とメリット&デメリットについてまとめてご紹介します!
オープンキッチンの代表格!アイランドキッチン
メリットは、その圧倒的な開放感
作業台がフラットでかつ、視界を遮るものも少ないためキッチンの周りを自由に動き回ることができます。ダイニングテーブルへ料理を運びやすく、また食器の回収も楽です。家事をする方から見ればかなり使いやすいことでしょう。
他のメリットとしては、
・視界を遮るものが少ないため、ダイニングやリビングにいる人と会話がしやすく、孤独感を感じにくい。
・作業スペースを広く取りやすいため、複数人数での料理や片付けがしやすい。
・アイランドキッチンは各メーカーが高級グレードに位置付けているので、モデルルームのようなオシャレなキッチンが多い。そしてオプションも豊富。
などがあげられます。
開放感があるゆえの、デメリットがあり
アイランドキッチンは、設置する作業台の四方に通路が必要になるため広いスペースが必要になります。また開放感があるということは、油はねやにおい・煙もお部屋に広がりやすいです。ほかにもダイニングやリビングからキッチンが丸見えになってしまうため、常に片付いた状態にしておかないと生活感が出た残念な空間になってしまいます。
そのため、見た目のかっこよさだけで決めるのではなく、現在の生活スタイルやご家族の理解や協力がどれだけ得られるか、よく考えてから採用することをおすすめします。
開放感と清掃性のバランスがいい!ペニンシュラキッチン
メリットは、開放感と清掃性のバランスの良さ
ペニンシュラとは英語で半島という意味です。壁の片側に作業台をくっつけるので半島(ペニンシュラ)キッチンと呼ばれています。アイランドキッチンの設置には広いスペースが必要になりますが、こちらは間取りの制約を受けにくく、LDKに改築される方でもペニンシュラキッチンを採用されることが多いです。
ペニンシュラキッチンはレンジフードを壁際に設置することが多く、アイランドキッチンよりも選べるレンジフードの種類が多いです。また壁際に加熱機器(コンロ・IH)があることから油がお部屋に飛び散りにくく、その分掃除がしやすいです。アイランドキッチンがもつ開放感や作業スペースの自由度、そして清掃性も持ち合わせているバランスの良いキッチンです。
バランスが良いが故の、デメリット
ペニンシュラキッチンのデメリットは、開放感と清掃性のバランスは良いのですが、突出したものがないことです。壁にキッチンの一辺をつけているのでアイランドキッチンに比べると開放感がなく、そして回遊性がありません。またアイランドキッチンと同じく作業台がダイニングやリビングからまる見えなのでいつもきれいにしておくことと、におい対策が必要になります。
アイランドキッチンと同じく回遊性を重視したいという場合は、壁に面してはいるけれども壁の向こう側を通り抜けれられるようにすると、アイランドキッチンとペニンシュラキッチンのメリットを合わせたキッチンを作ることもできます。
対面にしたいけど、キッチンのなかは見せたくない!Ⅰ型キッチン
メリットはキッチンを隠せること
Ⅰ型キッチンの最大のメリットは、生活感が出やすいシンクや作業スペース、加熱機器(コンロ・IH)などをダイニングやリビングから見えなくできることです。アイランドキッチンやペニンシュラキッチンなどのいわゆるオープンキッチンは、作業台がフラットなのですべてが見えてしまいますが、Ⅰ型キッチンは手元のカウンターを高くすることでキッチンのなかを隠すことが出来ます。また、コンセントの増設もしやすいです。
よく売れている対面型キッチンのため、オープンキッチンよりもお手頃な価格で設置できることも多いです。また施工経験者のある職人も多いため、壁やカウンターのアレンジも引き受けてもらいやすいです。自分なりのキッチンにしやすいところも人気のポイントです。
隠せる分、開放感がなくなるデメリットも
カウンターや壁を造作するため、オープンキッチンのような開放感はなくなってしまいます。開放感を出したい場合は、加熱機器の前の壁を無くしたりカウンターを低くすることで開放感を出すこともできますが、その分油はねで床が汚れたり、煙やにおいがダイニングやリビングへ広がりやすくなってしまいます。清掃性と開放感、どちらを重視するか考える必要があります。
作業スペースが取りやすい!人気のL型キッチン
メリットは移動がしやすく、作業スペースが広く取れるところ
L型キッチンの最大のメリットは、加熱機器(コンロ・IH)とシンクの距離が近く移動が楽なところと作業スペースを広くとれるところです。広いスペースを使って調理をすることができるので、料理が好きな方に人気のキッチンです。
デッドスペースが生まれやすいデメリットがあり
作業スペースが広く取れる分、キッチンが大きいのでダイニングやリビングを狭くしてしまうことも。また、コーナー部分が意外にもデッドスペースになりやすく、せっかくのスペースが何も使わない場所になりがちです。オシャレなキッチン家電を置くなど、コーナーを上手く使う工夫が必要になります。
オープンキッチンと壁付キッチンのメリットをあわせたセパレート型キッチン
メリットは複数人数で作業が可能なところ
セパレート型?と言ってもピンとこない方もいると思います。メーカーによってはⅡ型キッチンと呼ばれています。シンクと加熱機器(コンロ・IH)の作業台を別々に分けたキッチンのことで、オープンキッチンのようにシンクが使えて、壁付キッチンのように壁の前で加熱調理ができる両者のメリットをあわせたキッチンと言えます。
複数人数で使う場合は注意が必要
加熱調理を行う人と、シンクを使っている人が同じ通路側にいる場合は注意が必要です。お鍋を持つ時・包丁を持つ時に声掛けを行うか、なるべく同じところにいないように注意する必要があります。また、シンクと加熱機器を振り返りながら一人で作業していると、火の消し忘れや水栓を閉め忘れることも。水栓はセンサーで水が出る自動水栓にしたり、加熱機器も安全機能搭載でかつ、レンジフードとも連動しているものにすると、うっかり消し忘れを防ぐことができます。
まとめ
今回は対面キッチンについて、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介いたしました。
どれも一長一短で、「対面にしたいけど、どれにしたらいいのか分からない...」と迷われるはず。どれにするのか?判断基準は、
・キッチンを置く空間の広さや間取り(LDKなのか、一般的なダイニングキッチンなのか)
・常に掃除をしてキレイに保てるかどうか、家族も協力してくれそうかどうか
・料理は常に自分一人で行うのか、家族や友人とする機会があるのかどうか
・家族と会話しながら家事がしたいのか、はたまた黙々と作業がしたいのか
・予算(理想のキッチンにするために金に糸目はつけないのか、ただキッチンを今よりもキレイに使い勝手がよくしたいだけなのか)
・工期(キッチンの配置を変える場合、配管工事が必要になるので工期は長くなりがちです。また要望があればあるほど担当者との連絡や確認が密になるので、それに対応できるかどうかも大切です)
という視点で選べば失敗しにくいです。
このコラムが、キッチンリフォームが成功するきっかけになって頂けたら幸いです。