キッチンリフォームコラム

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ビルトイン食洗機でやってしまいがちな10個の失敗とその解決方法

自動で食器を洗ってくれる便利なキッチン設備、ビルトイン食洗機。
しかし上手く使うには、意外にもちょっとしたコツと経験が必要だったりします。

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使う前にリフォーム担当者から色々注意点を聞いたり、説明書を読んだりすると思いますが、ついついやってしまいがちな失敗はあると思います。
私も学生の時によく使い方を知らず、食洗機庫内を泡だらけにしたりと失敗したことがありました。
そこで「ビルトイン食洗機でやってしまいがちな失敗」とその解決方法をまとめました。
これからビルトイン食洗機をつけたいと思っている方も、ぜひ導入の参考にしてみてくださいね。

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1、一般用台所洗剤を使ってしまう

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食洗機には専用の洗剤(アルカリ性)があります。よく知らないと「普通の台所用中性洗剤でも食洗機用でも、洗剤は洗剤なのでは?」と思ってしまいますが、一般用の台所洗剤はごく少量でも大量の泡ができるようになっています。
食洗機に一般用の台所洗剤を使ってしまうと、食洗機庫内に大量の泡が発生してしまい、エラーや故障の原因になってしまうのです
ちなみに一般用の台所洗剤をうすめて使うのもダメです。
予洗い(よあらい)をしたお皿やカップに一般用台所洗剤が付着していて、食洗機庫内が泡だらけになってしまった事例はめずらしくありません。

2、予洗い(よあらい)の台所洗剤を落とさないまま、食洗機に入れる

上記でも述べましたが、一般用の台所洗剤が少しでも食洗機庫内に入ってしまうと中が泡だらけになってしまいます。
必ず予洗いした食器はしっかり水ですすいでから食洗機に入れましょう。

◆予洗い(よあらい)とは?

洗い桶に汚れた食器を入れる時、軽く水で濯ぐと思いますが、その行為を予洗い(よあらい)と言います。
ほとんどの場合は予洗い時に洗剤を使う必要はなく、食器についた固形物を蛇口の水で軽く流すぐらいで大丈夫ですが、中華料理などのべっとりした油汚れは、いらないチラシなどで軽く表面を拭っておくと洗剤の節約になります。

◆もしも台所洗剤が入ってしまったら

いくら気を付けていても、台所洗剤がついたままの食器を食洗機にいれてしまうことはあると思います。
庫内が泡だらけになってしまうと何とか洗い流そうと慌ててしまいますが、まずは泡がある程度落ち着くまで放置しましょう。泡の量にもよりますが、1時間~2時間が目安です。
泡がしぼんでから、2~3回、洗うモードを繰り返すと泡を落とすことができます(運転可能な場合)。
解決方法は機種によって異なりますので、食洗機の品番をネットで検索するか、メーカーのホームページを調べましょう。
Panasonic商品の修理のご相談・お申込み方法については下記リンクを確認してみてください。

Panasonic 食器乾燥器 修理のご相談・お申込み

3、耐熱性のない樹脂製品や木製のまな板を入れる

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食洗機でお弁当箱やタッパーなどを洗う方も多いかと思います。もちろんお弁当箱もタッパーも洗えますが、実は食洗機で洗えるものには条件があります。
耐熱温度表示が「90℃以下」の場合、容器が変形することがあります。容器の裏底に耐熱温度が記載されていることが多いので、食洗機を使う前に確認しておきましょう。
ちなみに非耐熱性のキッチン用品でよくありがちなのが、木製のまな板です。食洗機内で乾燥させると、反ったり割れたりすることもあるので注意が必要です。
ただし、食洗機のモードによっては乾燥時の熱を下げられるものもありますので、心配な場合はモードを変更しましょう。

4、箸とフォークの入れる向きをまちがえる

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よくありがちなミスは、箸とフォークの入れる向きです。箸は汚れた部分を下に、フォークやスプーンは上にします
箸は木で出来ていて軽いので、太い方を上にしないと小物入れの中で動いてしまって汚れが落ちません。
逆にスプーンやフォークは汚れた部分を下にしてしまうと、重なってしまうので汚れが落ちにくくなってしまうのです。

5、銀・アルミ・錫・銅・鉄製の食器や調理器具を入れてしまう

食洗機の洗剤は一般用台所洗剤(中性)とは違い、アルカリ性です。アルカリ性の洗剤を使うと何が起きてしまうのかというと、銀・アルミ・錫・銅製のものは酸化し、黒ずんでしまいます
ブランド物の銀食器もアルミ製の雪平鍋も真っ黒に。鉄製のものはアルカリ性の洗剤に触れることで、さびてしまう事があります。

6、予洗いや、フィルター・庫内の掃除をしない

食洗機の不具合でよくあるのが、異臭がするというものです。食器の予洗いをしないとフィルターにゴミが詰まってしまい、洗いあがりが悪くなったり異臭の原因になってしまいます。
食洗機内に残ったゴミは毎回取り除き、フィルターは少なくとも月に1回は掃除しましょう。

7、すきま無く、食器や調理道具を詰め込む

できたら一度にたくさん洗いたいと思うもの。しかし無理は禁物です。せっかく運転させたのに、汚れが落ちていなかったということになりかねません。

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庫内のピンに食器がきちんと立てかけられているか確認しましょう。キレイに洗い流すには適度な隙間が必須です。
食器が重なっていたりノズルの水が当たりにくい向きに傾いていると、汚れが食器に残る原因になります。

8、専用洗剤を少なくいれる

規定量よりも少ない量の洗剤しかいれないと、油汚れが落ちない原因になってしまいます。
また、中華料理や肉料理など油汚れが多いものを洗う場合は、標準量よりも多く洗剤を入れる必要がある場合もあります。

9、洗えないものを洗ってしまう

使用する洗剤の関係で銀・アルミ・錫・銅製のものは食洗機で洗えないとお伝えしましたが、他にもクリスタルガラス製のものや上絵を施した陶器・高級漆器などは破損の恐れがあるので洗えません。
高級な食器類は手洗いするようにしましょう。

10、汚れた食器を庫内にセットしてから時間をあける

「朝食の分と昼食の分、まとめて洗おう」...なんて考えているとついつい長い時間汚れた食器を食洗機のなかへ入れたままにしがちです。
また、最後にご飯を食べた人が食洗機のスイッチを押す、そんな家族間のルールがあるお宅もあるかと思います。
ご飯粒がお茶碗にこびりついたままになっていると、時間の経過で固くなってしまい取れにくくなることがあります。
ご飯を食べたお茶碗やしゃもじは洗い桶につけ、食洗機を動かす直前に庫内にセットすると良いでしょう。

まとめ

食洗機を使ったことがないと、なかなか知らないことも多いかと思います。
衣類用洗濯機同様、快適に使うには事前に色々知っておく必要があります。
・台所洗剤と食洗機用の洗剤は別物
・汚れをきれいに落とすには予洗い(皿についた固形物を軽く洗い流す)がいる
・耐熱性のないものや高級食器は入れない
・銀・アルミ・錫・銅製の食器や調理道具は洗剤の影響で黒ずむ
・きれいに洗いあげるには、庫内に適度なスキマが必要
使い方のコツさえつかんでしまえば、食洗機はとても便利です。ぜひ家事負担軽減に導入してみては如何でしょうか?
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年々進化しているビルトイン食洗機。ぜひメーカーホームページもチェックしてみてくださいね。

Panasonic ビルトイン食器洗い乾燥機(食洗機)