ステンレスキッチンはなぜサビる?錆びの原因と対策法をご紹介!
カビやニオイに強い素材である、ステンレスで出来たキッチンは根強い人気があります。
しかしよく誤解されているイメージは「ステンレスのキッチンは錆びない」というもの。
たしかに身近にあるステンレス製品は金属の中でも錆びる印象はあまりありません。
医療器具やアレルギー対応ピアスなどに使われているサージカルステンレスや、長い時間ドリンクを保温・保冷できる魔法瓶、スプーンやフォークなんかもステンレスで出来ていますが、錆びているところはほとんど見たことはありません。
ではキッチンのステンレスも錆びないのではないか?と思われがちですが、とある状況下では錆びます。
ステンレスは錆びにくい素材であって、錆びない素材ではないのです。
今回はステンレスキッチンはなぜ錆びるのか?
ステンレス製のカウンターやシンクをキレイに保つ方法はあるのか?
この2点についてまとめました。
ステンレスキッチンはなぜ錆びるのか?
ステンレスは表面に酸化皮膜という保護膜をまとった錆びにくい金属です。
鉄にクロムを一定比率で混ぜ、鉄よりも先にクロムが酸素と結合することで錆びにくくしているのですが、特定の状況下ですと化学反応が変わり、ステンレスを錆びに強くしているはずの保護膜が出来にくくなります。
◆キッチンには錆びの原因となるものがたくさんある
・醤油などの調味料
・漂白剤(塩素が含まれるもの全般)
・タワシや包丁、缶詰などの金属類
普段はステンレスの表面に保護膜があるため錆びを寄せ付けないのですが、表面に酸性やアルカリ性・塩分の多い液体などが長い時間付着すると、その部分だけ保護膜が出来にくくなり錆びることがあるのです。
また、タワシや包丁・缶詰のような他の金属と長く接触していると、もらい錆びの原因になってしまいます。
ステンレス製のカウンターやシンクをキレイに保つ方法は?
キッチンに普通にあるものでも錆びの原因になってしまうことは分かりましたが、ステンレス製のカウンター(ワークトップ)やシンクをキレイに保つ方法にはどのようなものがあるのでしょうか?
◆調味料がこぼれたらすぐに拭きとる
醤油などの塩分を含む調味料がこぼれたら、放置せずにすぐに拭きとります。よくキッチンのカタログなどでカウンターの汚れを拭き取っている画像を見るので一見調味料に強そうに見えますが、塩分の多い液体は錆びの原因になるということを覚えておきましょう。
◆塩素系の漂白剤・ヌメリ取り剤を使わない
ステンレスは塩素に弱いので、もしも使ってしまった場合はすぐに洗い流すようにしてください。
◆金属類は長い時間放置しない
ステンレスのカウンターやシンクの中に、金属タワシや缶詰・包丁などは長い時間放置しないようにしましょう。
特に金属タワシはシンクの中にいれっぱなしにしないように注意が必要です。
もらい錆びが発生してしまったら
軽度の場合はステンレスクリーナーやクリームクレンザーで除去できます。(※メラミンスポンジはステンレスのツヤが曇る場合があります。使用する場合は注意してください)
重度の場合は#1000~1200の耐水ペーパーで研磨しましょう。どれもホームセンターやネット通販で購入できます。
まとめ
ステンレスは錆びにくい素材ですが、特定の状況下では錆びることが分かりました。
・調味料がこぼれたらすぐに拭き取る。
・金属製品はステンレス製のカウンターの上&シンクの中に置きっぱなしにしない。
これでステンレスキッチンのキレイな状態を保てます。
もらい錆びが出た場合は、ステンレスクリーナーやクリームクレンザーで除去し、仕上げにレモンの皮、あるいはサラダ油を少し含ませた布で磨くと、光沢が出て汚れ防止にもなります。粉のクレンザーを使う場合は大根などの切りくずに付けてこするとキズがつきにくいです。
そして出来れば、ステンレスシンクは毎日一回は台所用中性洗剤をスポンジに付けてサッと洗いましょう。
水で洗い流すだけでは、錆びの元になる汚れは完全にはキレイにならないからです。
ぜひ毎日のちょっとしたお手入れと心がけで、30年後もぴかぴかなステンレスキッチンを目指しましょう!