キッチンリフォームコラム

リフォーム専門店のプロが
キッチンにまつわる話を連載

キッチンリフォームにありがちな失敗例5点

キッチン全体のリフォームは20年に一度の大イベント。
「絶対に失敗したくない! 後悔したくない!」とスマートフォンやパソコンで色々調べている方も多いのでは?
そこでキッチンリフォーム時に失敗しがちな点を5つピックアップしました。
ぜひリフォームの際の参考にしてみてください。

▼キッチンの使い勝手について

1、キッチン下台(調理台)の高さが合わない
2、コンセントが足らない
3、ビルドイン食器洗い乾燥機を上手く活用できない

▼お金に関すること

4、金額が想定していた以上に高くなる
5、概算見積りを取って一番安いところにお願いしたら、追加費用を請求された

▼まとめ
まとめ

1、キッチン下台(調理台)の高さが合わない

調理台の高さが合わないと、料理や片付けがしにくくなるのはもちろんですが、腰を痛める原因になってしまいます。
特に取り返しがつかないのは調理台の高さが低かった場合で、ずっと俯いて作業をするはめになり、首や肩こりの原因になることも。

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キッチンを選ぶ時はまず最初に「自分に合った高さの調理台を選べるのか?」という点を重要視しましょう。

殆どのメーカーが80cm・85cm・90cmのキッチン下台(調理台)を標準サイズとして取り揃えていますが、LIXILのリシェルSIは80cm・82.5cm・85cm・87.5cm・90cmの5タイプから選べます。
ちなみに82.5cmタイプは身長153cmの方にぴったりの調理台の高さです。

キッチンの高さ=身長÷2+5 cm
※身長160cmの方の場合は160cm÷2+5cm=85cmが目安となります。

LIXIL システムキッチンのワークトップ(カウンター)の高さを選択できますか?

2、コンセントが足らない

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調理時間の短縮のため、キッチンで複数の家電を使う人も増えてきました。

「コンセントが足らない」状況に陥りがちなのは、キッチンのレイアウトを大きく変えた場合です。
壁付きのキッチンから対面キッチンへリフォームしたものの、コンセントの位置が遠くなってしまったパターンです。
壁付きのキッチンだった頃はそのまま壁にあるコンセントを利用出来ていたのに、対面キッチンだと近くにコンセントがない...。
そんな失敗をしないためにも、コンセントをどこに作るのかよく考えましょう。
キッチン下台にコンセントを付けられる商品もありますので、そういったものを利用するのも手です。

リシェルSI:フロアユニット キッチンコンセント

3、ビルドイン食器洗い乾燥機を上手く活用できない

後付けも出来ますが、割高になってしまうのでキッチンまるごとの取替の際に一緒につける方も多いビルドイン食器洗い乾燥機。
上手く使いこなし「家事がラクになった!」と絶賛する方がいる一方で、殆ど使わなくなってしまう方もいます。

「食器にこだわりがあり、持っているものの殆どが食器洗い乾燥機使用不可だった」「運転音が気になって夜間に使えない」「乾燥庫内の定期的な掃除が面倒」という声も少なくありません。
また、以前は据え置きの食器洗い乾燥機を使っていた方でも「ビルドイン型は上から食器を入れるので、慣れなくて使いづらく感じる」と言った声も。

ビルドイン食器洗い乾燥機がどのようなものなのか、しっかり調べてから導入することをおすすめします。

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ビルトイン食洗機でやってしまいがちな10個の失敗とその解決方法

4、金額が想定していた以上に高くなる

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キッチンは水まわりの工事。キッチン台を交換するだけで済む場合はいいですが、解体してから追加工事が発生する場合があります

既設のキッチンを取り外したら水漏れが見つかり、下地が傷んでいて補修が必要になった、ガス工事が別途費用になっていてガス会社から請求がきた、など。追加工事で予算がオーバーしてしまうことも。あらかじめ余裕を持った予算設定をしましょう。
見積書に「ガス工事は別途管轄のガス会社が行います」等の記載があったら、だいたいいくらぐらい掛かるものなのか営業担当者に尋ねてみるのも手です。見積書で気になる記載があったら、営業担当者へ確認を取りましょう。

5、概算見積りを取って一番安いところにお願いしたら、追加費用を請求された

現地調査をせずにやりたい工事内容だけを伝えて取る見積りのことを「概算見積り」と言います。

概算見積りの場合、営業担当者はお家のくわしい状況が分かりません。また、概算見積り項目として入れられている内容もリフォーム会社によって異なります。

A社はキッチンだけの取替を想定した見積りを作り、B社はキッチンの取替+床下補強+キッチンまわりの内装工事代までもを含めた見積りを作るとすると、必然的にA社の方が安くなってしまいます。
概算見積りだけの金額を鵜呑みにしてA社へ工事を依頼してしまい、追加費用を後から請求されて結局B社より高くなってしまった...ということはあり得るのです。

出来れば現地調査を含めた見積りは3社以上取りましょう。そして同条件の見積りを取ったほうがいいです。

「営業担当者を自宅へ呼ぶ現地調査を何社もやるのは面倒だな...」と感じるかもしれませんが、金額だけでなく、リフォーム会社によっては提案が異なる場合もあります。理想のリフォームを叶えるためにも現地調査を行った上での見積りを複数取ることをお勧めします。

見積書の項目で見過ごされがちなのはキッチンの撤去費用や撤去の際に出たゴミの処分費で、こちらもキッチン交換の費用に含まれているのか確認しましょう。

まとめ

キッチンリフォームを成功させるキモは想像力を働かせることです。
ピックアップした上記の5点はどのようなレイアウトのキッチン工事でも起こりえる失敗例。

特にキッチン下台(調理台)の高さの不具合と工事の追加費用は起こってしまうと取り返しがつきません。
きちんと納得のいく金額で理想のキッチンリフォームを叶えるためにも、細かな仕様にこだわり、見積り内容をしっかり確認するようにしましょう。